大いなる幻影 (1999)

21世紀初頭の世界を背景に、次第にすれ違っていく恋人たちの日常の様子を描く恋愛ドラマ。監督・脚本は、黒沢清。撮影を柴主高秀が担当している。主演は、武田真治と唯野未歩子。

大いなる幻影 (1999)のあらすじ

西暦2005年。友人と音楽制作会社を経営しているハル(武田真治)は、最近仕事に重要性を感じなくなっていて、ともすれば消えてなくなりそうな自分の存在に不安を覚えていた。一方、国外宛の郵便を専門に扱う郵便局に勤めているハルの恋人ミチ(唯野未歩子)は、時々小包をくすねては、ここではない何処かのことを夢想していた。そんなふたりの関係がギクシャクしだしたのは、一匹の犬を飼いはじめてからだった。会社を畳んだハルは不良仲間と荒れた生活を送るようになり、ミチは国外へ出ることを試みる。ある日、ミチがハルの元に帰ってきた。ふたりは海へと出かけるが、そこには兵士の白骨死体が打ち上げられていた。ここではない何処かがユートピアであると願っていたミチはショックを受け、またしてもふたりは別れ別れになってしまう。それから数カ月後、ミチの勤める郵便局にハルが仲間と押し入った。思いがけない再会は、ふたりの距離を一気に接近させる。

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